樹安ママの発達障がいな毎日

発達障がいのあるあるを、時にはゆるく、時にはマジメに。

乗り越えてきて、今がある

うちの娘、もうすぐ小学校を卒業します。

入学したての頃は、まだまだこだわりが強く、はじめての人や場所が苦手でした。友達とも全く馴染めず、先生とばかり一緒にいました。

勉強には辛うじてついて行けましたが、行事等への参加は苦労しました。何をしたらいいのか、どう動けばいいのか…パニックになって動けないでいる娘を、後ろにいる同級生が突っついて、何とかみんなと動きを合わせていました。

家に帰ってきても、特にすることはなく、友達と遊ぶわけでもなく…ただ親子でボーッとテレビを見て過ごしているだけでした。

 

そんな娘に変化が現れ始めたのは、放課後デイサービスに通い始めてから。そこに来ていたのは、娘のようにコミュニケーションに難のある子供たち。自分と境遇が近い子供たちの中で、娘は友達と遊ぶ楽しさとか、仲間の中での気遣いのしかたとか、たくさんのことを学びました。

そして、放課後デイサービスでの経験が自信に繋がったのか?小学校でも次第に、自分らしさを出せるようになってきました。相変わらずこだわりの強さはあるものの、何事にも一生懸命に取り組む娘のことを認めてくれる同級生も出始めました。

放課後デイサービスだけではなく、地元の子供達と一緒に習い事に行く機会も増えてきました。ただ、地元の子供達の中には、ちょっと意地悪な子たちもいて…いじられるというか、いじめられる一歩手前の状態になってしまうこともあり…結局、その子たちとは自然に離れていきました。

 

学年が上がり、成長した娘に任される仕事も増えてきました。学校で今任されているのは、校内放送の仕事。原稿を読むのが上手な娘、褒めてもらえることも多いです。

地域でも任されている仕事があります。それは、由緒ある神社での「巫女」。地元に住んでいる小学校の高学年女子が代々受け継ぐのですが、娘にもバトンが回ってきました。

巫女は祭礼時に神楽舞を奉納します。この踊りを完璧に覚えて、祭礼当日に間違えずに踊るのが、娘にはものすごいプレッシャーになりました。でも、一緒に巫女を担当する同級生とともに何とか踊りを覚えて、祭礼時には無事に踊りを奉納できました。

 

卒業を控えて、コロナ禍で行事が次々と中止に追い込まれる中、娘たちの学年で今取り組んでいるのは…担任の先生に内緒で行う、感謝のフラッシュモブ!でも、このダンスが娘には難しくて、参加したくても自信がなくて…再びのプレッシャーに襲われています。

そんな娘を心配してくれた同級生が、練習会に娘を誘ってくれました。同級生たちが丁寧に教えてくれて、不器用ながらも必死に喰らい付いて練習を重ねて…娘の踊りも何とか様になってきました。

そして練習後、みんなでトランプ大会が始まりました。ババ抜き、ダウト…娘も普通に参加して、楽しそうに同級生と遊んでいました。

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その様子を見ながら、私は娘の今までの歩みを振り返っていました。

小学校に入学当初は友達もいないし、何もできなかった娘が、卒業を控えた今…こうして、みんなと普通にトランプで盛り上がっている…私にはその光景が、本当に眩しく見えました。

今までいろいろなことを乗り越えてきて、今の娘の姿があると思うと…私は本当にうれしく思いました。

 

卒業式の場で、不器用ながらもみんなと一緒にダンスを踊る姿を、今から楽しみにしたいと思います。

そのためにも、コロナが広がってきている今をしっかりと耐えて、無事に卒業式が迎えられるように、今一度気を引き締めたいと思っています。