樹安ママの発達障がいな毎日

発達障がいのあるあるを、時にはゆるく、時にはマジメに。

現実逃避のツール

中学1年の娘。発達障がいの診断を受けていますが、とにかく純粋で、不器用ながらも一生懸命なのが特徴です。

そんな娘、最近ハマっているのが文房具集めです。インターネットでハイスペックなシャーペンとかボールペンを調べて、貯めたお小遣いでそれらを買っては眺めて、実際に使い心地を確かめて、ご満悦の様子です(^_^)

時には何千円もするシャーペンを買うこともあって、パパはびっくりしていますが。自分のお小遣いの範囲で買っているのだし、別に問題ないかな?って私は思っています。

 

我が家はとっても狭いので、娘の部屋までは作れないのですが…年頃ということもあり、リビングの隣の部屋に勉強机を置いて、娘の勉強スペースにしています。普段はそこで勉強したり、自分の好きなことをしています。

でも、もともと物置として使っていたその部屋、エアコンなどの暖房設備がありません。勉強時に使える1人用のコタツを買いましたが、それでも寒いようで…結局娘は暖かいリビングに来て勉強をしています。

 

今朝娘は早起きをして、昨日やり残した宿題に取り組んでいました。私は台所仕事をしながらその様子を見ていましたが…娘はお気に入りのシャーペンを取り出して、眺めて、カチカチ動かして…なかなか宿題に取り掛かろうとしません。

おいおい、って思いながら、私はしばらく様子を見守っていました。そして、やっと宿題をやり始めたのは15分後!でも、やり始めたと思ったらまたシャーペンで遊び始めてしまいました。

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私がこの時感じたこと。娘が文房具集めにハマったのは、きっと現実逃避をしたいから…勉強が嫌で、苦手で、それでもやらなきゃいけなくて…そんな気持ちの折り合いをつけるために、お気に入りの文房具を買い集めているのかも…そんな気がしたんです。

 

さて、そろそろみんなが起きる時間…さすがにもうタイムリミットです。あと10分経ったら、宿題終わってなくても勉強をやめて、ご飯食べて学校へ行く支度をしてね、と娘に声をかけました。

さらに…ずっと様子を見ていて、本当に勉強をやりたくないんだなぁって、よくわかったよ…と伝えたら、娘はそんなことないよ!と否定していました。

 

娘は今、なりたい自分と実際の自分とのギャップに苦しんでいます。みんなと同じようにやりたい、でも自分にはできない…発達障がい児の中でも比較的程度の軽い、グレーゾーンと呼ばれる子たちが抱えがちな悩みです。

確かに娘は学校の勉強にはついていけないかもしれませんが、それだけではない魅力をたくさん持っています。優しくて真面目で、思いやりがあって、反応が素直で、何でもチャレンジして…でも、学校での成績とか、テストの点数とかが悪いと、娘は自分をダメな子、できない子だと思ってしまい、せっかくの自分の魅力に目がいかないんですよね。

でも、思えば私自身もそうでした。自分の持っているいいところに気づくのには時間がかかりましたし、お金もかかりました。私の場合は天然石をたくさん買って、メッセージをもらって、本当かなぁ?と半信半疑になりながら、やっと自分に自信が持てるようになってきた…そんな感じです。

娘はきっと、自分のことを知るスタートラインに立っているのかもしれませんね。時間をかけて、自分と向き合って、これから自分の人生を生きていくのですからね。

学校に通っている今が、もしかしたらいちばん苦しいのかもしれませんが。娘お気に入りの文房具類が、その苦しみからちょっとだけでも逃れるための、現実逃避のツールなのであれば…私は母親として口出ししたい気持ちをグッと堪えて、黙って見守っておこうかなと思います。