就学という名の大きな壁・前編
「就学」とは、幼稚園から小学校へ上がることです。普通の子であれば、いつも通りに過ごしていれば地域の小学校へそのまま進むのは当たり前のことですが…発達が遅い子どもたちにとっては、どの学校へ行くのか?大きな選択を迫られるのです。
まず幼稚園の年長さんになると、それぞれの幼稚園で簡単な診断テスト?のようなものを全員で受けたり、教育委員会の先生方が子供たちの様子を見に来たりします。そんな中で、発達が心配な子供たちがリストアップされていきます。
心配な子供たちについて、さらに専門の先生方が様子を見に来たり、その子の担任の先生に意見を求めたりします。その上で「就学検討委員会」という会議が行われて、その子の進路について専門の先生方で話し合いが行われます。
進路は大きく3つに分かれます。地元の小学校に進むか?地元の小学校の支援学級(特別教室)に進むか?特別支援学校に進むか?です。
就学検討委員会で話し合われた結果は、親が直接行政施設に赴いて、担当者から報告を受けます。うちの子供たちは、2人とも…特別支援学校が適しています、との判定でした。
ここで、親としてどう受け止めるか?どう動くのか?となります。就学検討委員会での判定をそのまま納得して受け入れるのならば問題ないのですが、親の希望と違う判定だった場合は、親の意見を教育委員会の方にお伝えします。本来ならば、親の意向を聞き入れてもらえるはず、なのですが…ここが各市町村によって、対応がまちまち、なようなのです(>_<)
私が住んでいる地域は、教育委員会の方が比較的親の意見を聞き入れてくれて助かりました。うちは支援学校の判定が出ましたが、親としては地元の学校に通わせたい希望があったし、子供も成長してきていると感じられたので…しっかりと話をさせていただき、地元の学校の支援級ということで落ち着きました。第1段階、突破!
でもその次に、受け入れ先の小学校の先生方との話し合いが待ち受けているのです…ハァー大変です(>_<)
小学校との話し合いの場にいたのは、校長先生と、支援級担当の先生と、特別に1年生の担任の先生も来てくださいました。そこに親である私と本人、あとは仲介役として教育委員会の担当者も来てくださいました。(ちなみに幼稚園の先生は、ここには関わらないです)でも、そこでの話し合いで、衝撃の事実を知ったのです…
特別支援学校幼稚部の先生と娘が、小学校の体験入学に参加した時のこと。幼稚部の先生は、娘が疲れないようにとの配慮で、課題のプリントと休憩用のお絵かきセットの両方を用意していました。娘は時折お絵かき休憩を入れながら、1時間座って課題に取り組んでいたのですが…小学校の先生が娘のお絵かきの場面しか見ていなかったそうで(>_<) この子は遊んでいるだけで課題に取り組めない子なんだ、と判断してしまったんです。その先生の報告を受けて、小学校の先生方も皆さんそう思ってしまい、実は娘の受け入れに難色を示していたとのことなのです(>_<)
私は体験入学時のことを小学校の先生方に釈明?させていただき、何とか先生方の誤解は解けたのですが…恐ろしい!幼稚園と小学校、双方の先生同士の伝達が全くできていなかったことに愕然としました。そもそも、誤解を解くのって親がやること、なんですかね?
それでも小学校の先生方に何とか娘を認めていただき、晴れて地元の小学校の支援級に入学となったのです。発達が遅い子の親は、就学時にこんなに大変な思いをしているのです…(>_<)
まだまだお話が続くので、一旦おしまい!つづく(^_^)